日本で妊娠中・授乳中に市販薬は買える?外国人ママのための相談ガイド
日本で妊娠中・授乳中に市販薬を選ぶときの考え方を、薬剤師監修で整理。比較的安全とされる成分、注意が必要な成分、頼れる相談先(妊娠と薬情報センター)、母子手帳の使い方まで。
日本で妊娠中・授乳中に市販薬は買える?外国人ママのための相談ガイド
「日本で妊娠が分かったけど、頭痛がひどい。ドラッグストアで Tylenol みたいな薬は買える?」
「授乳中なんだけど、風邪をひいてしまった。市販の風邪薬を飲んでもいい?」
「つわりが辛い。海外で使っていた薬を日本でも買えますか?」
こんなとき、本当に不安になりますよね。
妊娠中・授乳中は「赤ちゃんに何か起きたらどうしよう」という気持ちが先に立って、薬を選ぶ判断が一段と難しくなります。日本の医療制度に慣れていない外国人ママなら、なおさらです。
この記事は、その不安を少しでも和らげるために書きます。
ただし、特定の薬を「絶対に安全」と断定するものではありません。 妊娠週数・体質・他に飲んでいる薬・基礎疾患でひとりひとり判断は変わるため、最終的にはあなたの主治医や薬剤師の判断が必要です。
この記事でできるのは、次の3つです。
- 日本で妊娠中・授乳中に頼れる 相談先 を知ってもらうこと
- ドラッグストアや病院で 何を伝えれば いいかを知ってもらうこと
- シーン別に「比較的安全とされている成分」と「注意が必要とされている成分」の概略を共有すること
それだけでも、医師・薬剤師に相談するときの不安はぐっと減ります。順に見ていきましょう。
⚠ 最初に:「比較的安全」と「絶対に安全」は違う
この記事で何度も出てくる表現が、「比較的安全とされている」です。
これは「妊娠中でも医師の判断のもとで使われることが多い」「赤ちゃんへのリスクが比較的低いとする研究結果がある」という意味です。「100%安全」「誰でも飲んでOK」という意味ではありません。
妊娠中・授乳中の薬の安全性は、次のような要素で大きく変わります。
- 妊娠週数(妊娠初期=特に器官形成期は最も慎重に扱う)
- 基礎疾患(喘息・甲状腺疾患・糖尿病など)
- すでに飲んでいる薬・サプリメント
- アレルギー歴
- 授乳の頻度・赤ちゃんの月齢
ネット記事は判断材料の1つにしてください。最終判断は、必ずあなたの主治医・薬剤師に委ねてください。
日本で頼れる3つの相談先
① かかりつけの産婦人科医(最優先)
最優先は、妊婦健診を受けている産婦人科の医師 です。
理由はシンプルで、あなたの妊娠週数・体調・既往歴を最もよく知っているのは主治医 だからです。市販薬で対処できるのか、処方薬を出した方がいいのか、受診すべきレベルなのかは、主治医が一番正確に判断できます。
つわりや風邪、頭痛は、産婦人科にとってよくある相談です。電話で簡単に確認できることもありますが、電話相談に対応するかどうか、どんな内容まで電話で答えるかはクリニックによって異なります。 妊婦健診の初回時に「体調が悪いときの連絡方法」を聞いておき、まずは妊婦健診先の案内に従ってください。
② 妊娠と薬情報センター(国立成育医療研究センター)
外国人の方にほぼ知られていない、けれど絶対に知っておいてほしい国の公式機関があります。
「妊娠と薬情報センター」(英語名:Japan Drug Information Institute in Pregnancy)です。
これは国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)内に設置された、妊娠中・授乳中の薬についての国の公式相談機関 です。全国の医療機関と「拠点病院」のネットワークを持っています。
ここでできること:
- 妊娠中・授乳中の薬の安全性について、専門医・薬剤師に相談できる
- 全国の拠点病院(各都道府県にあり)を通じて相談できる仕組みがある
- 国立成育医療研究センターの外来で直接相談する経路もある
⚠ 重要:電話相談ではなく「申込制」
妊娠と薬情報センターは電話で即答してくれる窓口ではありません。 公式サイトから相談を申し込み、必要書類を提出した上で、外来日程が組まれて回答が得られる仕組みです。
そのため、申し込みから回答までには時間がかかります(数週間単位になることもあります)。 急いで判断が必要な体調不良には間に合いません。
使い方の現実的な目安:
- 緊急性が低く、これからの妊娠期間で長く付き合う薬(持病の薬・アレルギー薬等)の安全性を、じっくり確認したいとき向き
- 今夜どうしよう という急性症状には、産婦人科主治医や夜間救急(#7119)を使う
最新の利用フロー(申込方法・必要書類・費用)は、「妊娠と薬情報センター」の公式サイト で必ず確認してください。仕組みは改定されることもあります。
③ 薬剤師が常駐するドラッグストア
産婦人科にすぐ電話できないとき、近所のドラッグストアで相談することもできます。
ただし、ここに大事な落とし穴 があります。
「登録販売者」と「薬剤師」の違いは、妊婦相談で死活的
日本のドラッグストアには、白衣を着てカウンターにいる人が2種類います。
| 資格 | 説明 | 妊婦相談 |
|---|---|---|
| 薬剤師(やくざいし) | 薬学部6年・国家資格 | ◎ 妊娠中・授乳中の相談OK |
| 登録販売者(とうろくはんばいしゃ) | 都道府県試験・OTC専門 | △ 第1類薬は説明できない・専門相談には不十分 |
両方とも「薬の専門家」と書かれていることが多いので、外国人の方からは見分けがつきにくいです。
しかし、妊娠・授乳の相談には決定的な差があります。
登録販売者は第2類・第3類のOTCしか取り扱えず、第1類医薬品(一部の解熱鎮痛薬・H2ブロッカー胃薬・ロキソニンS等)の説明はできません。 妊娠中・授乳中という個別性が高い相談には、薬学的な専門性が必要です。
深夜営業のドラッグストアが必ず薬剤師駐在とは限りません。 登録販売者だけが在籍する時間帯もあります。
売り場で使える「薬剤師指名」フレーズ
- 日本語:「すみません、薬剤師さんはいらっしゃいますか?妊娠中の薬について相談したいです」
- 英語:“Excuse me, is there a licensed pharmacist (yakuzaishi) here? I'd like to ask about medication during pregnancy.”
- 中国語(簡体字):“请问,店里有药剂师在吗?我想咨询孕期用药。”
「薬剤師(やくざいし)」という単語を必ず使ってください。「登録販売者ではなく、薬剤師に相談したい」と伝わります。
→ 薬局の種類と見分け方は 日本の薬局の種類ガイド で詳しく解説しています。
薬剤師に伝えるべき5つの情報
薬剤師に相談するとき、最初の30秒で伝えてほしい情報 があります。これだけ揃っていれば、薬剤師は的確な判断がしやすくなります。
- 妊娠中/授乳中であること(隠さない)
- 妊娠週数(または出産予定日)/赤ちゃんの月齢
- 症状(いつから・どんな・どのくらいの強さ)
- すでに飲んでいる薬・サプリメント・漢方
- アレルギー・基礎疾患
「言うのが恥ずかしい」「面倒だから黙っておこう」と思わないでください。この情報を隠す方が、結果的に危険です。
母子手帳とお薬手帳を持参すれば、この5つはほぼカバーできます(後述)。
⚠ 共通の大原則:複数成分入りの「総合〇〇薬」は避ける
シーン別の話に入る前に、もう1つ大事な大原則 があります。
「総合感冒薬」「総合鎮痛薬」のような複数成分入りの市販薬は、妊娠中・授乳中はできるだけ避けるのが安全 とされています。
理由は、複数成分のうち1つでも妊娠中に注意すべき成分があれば、製品ごと避ける判断が必要になるからです。
例えば、総合感冒薬(パブロン・ルル・ベンザブロック等)には解熱・鎮咳・抗ヒスタミン・カフェインなどが組み合わさっており、その中には妊娠中に注意したい成分(無水カフェイン・エフェドリン類・一部のNSAIDsなど)が含まれることがあります。
妊娠中に薬が必要なときは、「単剤」を医師・薬剤師に相談して選ぶ のが基本になります。
シーン別:妊娠中・授乳中の市販薬とのつき合い方
ここから6つのよくあるシーンについて、「比較的安全とされている成分」と「注意が必要とされている成分」を順に整理します。
何度も書きますが、市販薬を自己判断で選ばず、必ず医師か薬剤師に相談してから使ってください。
🤢 つわりが辛い
つわりは妊娠初期(特に器官形成期)と重なるため、薬の選択は最も慎重に行われます。
産婦人科では、ビタミンB6製剤や、症状によっては処方薬が選ばれることがあります。市販の「乗り物酔い薬」をつわりに転用するのは、自己判断ではおすすめしません。
薬以外でできる対処:
- 食事を小分けにする(空腹を避ける)
- 冷たい炭酸水・レモン水
- 生姜(しょうが):吐き気緩和に古くから使われる
- 朝起きてすぐに食べる(クラッカー・ビスケット等)
- 嗅覚刺激(強い匂い)を避ける
辛いときは、無理せず産婦人科に電話で相談してください。
😣 頭痛がする
比較的安全とされている成分
- アセトアミノフェン(acetaminophen / paracetamol):海外Tylenol、日本ではタイレノールA、カロナール(処方薬)に含まれる成分
アセトアミノフェンは、妊娠中の解熱・鎮痛で 比較的安全に使用できると考えられている代表的な成分 です。ただし、用量・期間は医師の指示に従ってください。
→ Tylenol=アセトアミノフェン=日本のカロナールの関係は タイレノール=カロナール完全ガイド で詳しく解説しています。
注意が必要とされている成分
- NSAIDs:イブプロフェン(イブ)、ロキソプロフェン(ロキソニンS)
- エテンザミド(一部の総合鎮痛薬に含まれる)
- アスピリン(バファリンA等)
特に 妊娠後期(28週以降)のNSAIDs使用は、胎児の動脈管早期閉鎖や羊水量減少のリスク が報告されています。ロキソニンSは添付文書で「出産予定日12週以内の妊婦は禁忌」「妊婦又は妊娠している可能性のある女性には原則として投与しない」と明記されています。
薬を使う前にできるセルフケア
- 暗く静かな部屋で横になる
- 温かい飲み物でリラックス
- ホットタオルで目元・首元を温める
- 軽いストレッチ
- 水分補給(脱水が頭痛の原因になることも)
- 冷却シート(冷えピタ等):薬を使わずクールダウンできる選択肢
頻繁に頭痛が続く場合は、市販薬で対応せず必ず産婦人科を受診してください。
🤧 風邪をひいた
比較的安全とされている成分
- アセトアミノフェン(acetaminophen / paracetamol):発熱・痛みに対して、妊娠中でも比較的安全に使用できると考えられている代表的な成分(タイレノールA等)
風邪症状の中で、発熱や頭痛だけならアセトアミノフェン単剤 が比較的判断しやすい選択肢です。
避けたい・注意が必要とされているもの
- ❌ 「総合感冒薬」(パブロン・ルル・ベンザブロック等):複数成分が同時に入っており、その中に妊娠中に注意すべき成分(無水カフェイン・エフェドリン類・NSAIDs等)が含まれることがあるため、妊娠中はできるだけ避けるのが安全
- ❌ ナファゾリン・テトラヒドロゾリン(ナザール、コールタイジン、パブロン点鼻等の血管収縮型点鼻薬):血管収縮作用があり、子宮収縮にも影響する可能性があるため避けたい成分
- ⚠ 咳止め・痰の薬:成分により判断が分かれるため、市販薬での自己対処より産婦人科の受診を優先
→ 一般的な風邪薬の成分の違いは 日本の風邪薬:外国人のための完全ガイド で詳しく解説していますが、妊娠中は単剤を医師に相談 が原則です。
薬を使う前にできるセルフケア
- 水分補給・温かい飲み物
- 蜂蜜入りのお湯・生姜湯(咳・喉の不快感に)
- 加湿
- 十分な休息
💩 便秘・痔
妊娠中はホルモン変化と子宮の圧迫で便秘になりやすく、痔も併発しやすい時期です。
比較的安全とされている成分
- 酸化マグネシウム:マグラックス、スラーリアEX等(医療用にも使われる)
酸化マグネシウムは 腸内で水分を引き寄せて便をやわらかくする非刺激性下剤 で、腸への刺激が少なく、妊娠中でも比較的安全に使用できると考えられています。
注意が必要とされている成分
- センノシド(センナ):コーラック、スルーラック等の一部
- ビサコジル:コーラック、スルーラックS等
- 大黄(だいおう):一部の便秘漢方薬
これらの 刺激性下剤は腸を強く刺激し、子宮収縮を誘発するおそれ があるため、自己判断での使用は避けてください。痔の市販薬(坐薬・軟膏)も成分により判断が分かれるため、産婦人科に相談してから使うのが安全です。
薬を使う前にできるセルフケア
- 水分を多めに摂る
- 食物繊維(野菜・果物・全粒穀物)
- 軽い運動(医師の許可範囲内のウォーキング等)
- 起床時にコップ1杯の水
🌸 花粉症・アレルギー
花粉症の薬は、妊娠中でも 比較的安全に使用できると考えられている経口抗ヒスタミン薬 が複数あります。妊娠初期は飲み薬を避け、点鼻薬・点眼薬から検討するのが原則です。
比較的安全とされている経口抗ヒスタミン薬(市販あり)
- ロラタジン:処方薬クラリチン、市販クラリチンEX等(1日1回食後)
- セチリジン:処方薬ジルテック、市販ストナリニZ・コンタック鼻炎Z等(1日1回寝る前)
- フェキソフェナジン:処方薬アレグラ、市販アレグラFX等(1日2回)
これらは大規模研究で 赤ちゃんへのリスクが比較的低いと考えられている成分 で、医師の判断のもとで処方されることがあります(参考:愛知県薬剤師会「妊娠・授乳と薬」対応基本手引き)。
なお、より新しい抗ヒスタミン薬(デスロラタジン/デザレックス、レボセチリジン/ザイザル 等)は妊娠中の安全性が同等以上に評価されることがありますが、現在日本では処方薬のみで市販はありません。 医師に相談すれば処方の選択肢になります。
注意が必要とされている成分(点鼻薬)
- ナファゾリン:ナザール等
- テトラヒドロゾリン:コールタイジン、パブロン点鼻等
これらは 血管収縮作用 があり、子宮収縮にも影響する可能性があるためやや注意が必要です。1〜2回の使用ですぐに赤ちゃんに影響が出るわけではないので、誤って使った場合は使用を中止して、次の受診時に医師に報告してください。
妊娠初期に推奨される対応
- まず 点鼻薬・点眼薬 などの局所投与を検討
- それでも辛い場合は 医師の判断のもとで内服 を検討
- 自己判断で市販薬は使わない
→ 一般的な抗ヒスタミン薬の違いは 日本で買える花粉症薬ガイド でまとめていますが、妊娠中の選択は必ず主治医・薬剤師の判断を仰いでください。
🍼 授乳中に風邪・頭痛・花粉症が出たら
授乳中の薬は「母乳への移行」が判断のポイントになります。
日本では、国立成育医療研究センターの公式サイト に「授乳中に安全に使用できると考えられる薬」のリストが掲載されており、最も信頼できる一次資料の1つです。
抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)の項目では複数の成分が紹介されていますが、日本のドラッグストアで市販されているもの に絞ると以下が中心になります:
- ジフェンヒドラミン:レスタミンコーワ糖衣錠等
- フェキソフェナジン:アレグラFX等
- ロラタジン:クラリチンEX等
頭痛のアセトアミノフェン、便秘の酸化マグネシウムも、同サイトで授乳中に使用できると考えられている成分として挙げられています。
ただし、個別の使用判断は必ず主治医・小児科医・薬剤師に相談 してください。リスト掲載=誰でも使ってOKではありません。
母子手帳とお薬手帳を必ず一緒に持参する
日本で妊娠が分かると、母子健康手帳(ぼしけんこうてちょう/母子手帳) が市区町村から交付されます。
これは妊娠経過・健診結果・出産記録・赤ちゃんの予防接種記録までを1冊にまとめる、日本特有の制度です。
医療機関や薬局でこの母子手帳を見せると:
- 妊娠週数・出産予定日が一目で分かる
- 既往歴・服用中の薬が記載されている
- 健診で指摘された注意点が共有できる
お薬手帳とセットで持参すると、薬剤師の判断スピードと正確性が大きく上がります。
母子手帳の多言語版がある
外国人ママに朗報です。
母子健康手帳の多言語版を作成・配布している自治体や団体があります。 英語・中国語・韓国語・ポルトガル語・スペイン語・タガログ語・ベトナム語・タイ語・インドネシア語など、地域によって対応言語は異なります。
公益財団法人 母子衛生研究会などが英訳版・多言語対訳版を発行しており、自治体によっては窓口で受け取れたり、購入できたりします。
詳しくは、お住まいの自治体の母子保健窓口、または妊婦健診を受けている産婦人科で「英語版の母子手帳はありますか?」と聞いてみてください。
海外で使い慣れた薬を、日本で買えますか?
「アメリカで使っていた Tylenol PM がほしい」「中国で使っていた感冒薬を持ち込みたい」というご相談、本当によく聞かれます。
ここでも結論を先に言います。
個人輸入や持ち込みでの自己使用は、妊娠中・授乳中には強く非推奨です。
理由は3つ:
- 同じブランド名でも、国によって成分・配合・用量が違う ことが多い
- 偽造薬・品質管理の問題
- 日本の医療従事者が成分を確認できない ため、副作用が起きたときの対応が遅れる
例えば、海外の Tylenol PM はアセトアミノフェン+ジフェンヒドラミンの配合ですが、日本では同じ配合のOTCはありません。同名でも中身は別物、という前提で考えてください。
→ 同じ成分が日本では別の名前で売られているケースは タイレノール=カロナール完全ガイド で解説しています。
いま使い慣れている薬がある場合は、そのパッケージか写真を主治医に見せて、日本で代替できる選択肢を相談してください。 これが一番安全な動線です。
→ 産婦人科の探し方・受診の流れは 日本の病院のかかり方ガイド を参照してください。
困ったときの緊急連絡先
夜間や休日に体調が急変したとき、外国人ママでも使える窓口があります。
- 救急安心センター #7119(24時間・地域によって対応):救急車を呼ぶべきか迷ったとき
- 小児救急電話相談 #8000:赤ちゃんの夜間体調変化のとき
- 119:緊急時(救急車要請)
→ 詳しい使い方は 日本で夜間に具合が悪くなったら #7119 にまとめています。
まとめ:「自分で選ばない」を選ぶ
妊娠中・授乳中の薬は、「自分で選ばない」を選ぶことが、最良の選択 です。
- まず産婦人科主治医に相談する
- 妊娠と薬情報センター(国立成育医療研究センター)を活用する
- 薬剤師が常駐するドラッグストアで「薬剤師(やくざいし)」を指名する
- 母子手帳とお薬手帳をセットで持参する
- 「総合感冒薬」など複数成分入りは避け、単剤で医師に相談
- 海外薬の自己持ち込み・自己判断はしない
この6つを覚えておけば、日本での妊娠・授乳期間を、医療面では大きく踏み外さずに過ごせます。
不安になることがあるのは、当たり前のことです。 でも、不安を「自己判断」で解消しないでください。 不安な気持ちこそ、専門家に相談する一番の理由です。
日本の医療従事者は、外国人妊婦の方を歓迎しています。遠慮せず、声をかけてください。
出典・参考資料
- 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA):医薬品添付文書情報
- 厚生労働省:妊娠・出産・育児に関する情報
- 国立成育医療研究センター「妊娠と薬情報センター」公式サイト
- 国立成育医療研究センター「授乳中に安全に使用できると考えられる薬/授乳中の使用には適さないと考えられる薬」
- 愛知県薬剤師会「妊娠・授乳と薬」対応基本手引き
- 公益財団法人 母子衛生研究会:母子健康手帳(多言語版)
- 各製品の添付文書(妊婦・産婦・授乳婦への投与の項)
著者について
さくら:薬剤師・医療ライター。日本のOTC医薬品と、外国人読者の医療情報ニーズを専門に執筆。
免責事項
本記事は情報提供のみを目的としたものであり、医学的・薬学的アドバイスを意図したものではありません。本文中の「比較的安全とされている」という表現は、「妊娠中でも医師の判断のもとで使われることが多い」「赤ちゃんへのリスクが比較的低いとする研究結果がある」という意味で用いており、「絶対安全」「誰でも使ってよい」という意味ではありません。特に妊娠中・授乳中の薬の使用については、必ず産婦人科の主治医、薬剤師、または「妊娠と薬情報センター」など専門機関にご相談ください。 本記事の内容を参考に自己判断で行った服薬・治療について、当ブログは一切の責任を負いません。記事の情報は執筆時点(2026年5月)のものであり、最新情報は各公的機関の公式サイトでご確認ください。
著者について
薬学部卒。臨床経験13年以上(病院薬剤師2年、調剤薬局11年:面分業薬局・小児科門前薬局・在宅医療を経験)。現在も調剤薬局に勤務しながら、副業として医療系の記事執筆を2年ほど続けています。本サイト「AskJapanPharmacist」は、日本のOTC薬・薬局情報を海外の読者にも届けたいと、新たに立ち上げたプロジェクトです。
編集ワークフロー
本ブログのすべての記事は、日本の薬剤師「さくら」が執筆・確認しています。英語版・簡体字中国語版は、AI翻訳支援ツールで一次原稿を作成し、公開前に薬剤師本人が内容を確認しています。薬機法・PMDA情報との整合性チェックもAI支援を活用し、最終責任は薬剤師本人が負っています。